バルクワイン

バルクワイン
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詰めされていない状態で、大型の容器(タンクやコンテナなど)で取引・輸送されるワイン。 通常、ワインは生産地で瓶詰めされてから消費地へ運ばれるが、バルクワインは、大型容器で輸入された後に消費地で瓶詰めされる。

メリット

  • 輸送コストの削減: 瓶詰めされたワインを輸送する場合、ガラスの瓶自体が重く、かさばるため、輸送効率が悪くなる。一方、バルクワインは大型タンクでまとめて輸送できるため、一度に大量のワインを運ぶことができ、輸送コストを大幅に削減できる。
  • 関税の優遇: 国によっては、瓶詰めされたワインとバルクワインとで関税率が異なる場合がある。バルクで輸入することで関税を抑え、価格を安くすることが可能。

デメリット

  • 品質管理の難しさ: 輸入先の国内で瓶詰めするため、瓶詰めや保管の環境が適切でないと、ワインの品質が劣化するリスクがある。
  • ブランドイメージ: 以前は安価なワインのイメージが強かったため、一部の消費者からは品質が劣ると見なされることがあった。しかし、最近では技術の進歩により高品質なバルクワインも増え、そのイメージは変わりつつある。
  • 長期熟成には不向き: 瓶内で熟成させることで複雑な風味や香りが生まれるワインもあるが、バルクワインは基本的に瓶詰め後の熟成を前提としていない。

現在、日本に輸入されるワインの多くは、チリ、オーストラリア、アメリカなどからバルクワインとして運ばれ、国内で瓶詰めされて店頭に並んでいる。これは、低価格帯のワインの流通において、非常に効率的な方法として定着している。 バルクワインであることを見分けるには、ラベル(エチケット)を見て、“国内で瓶詰め"と書かれていることでバルクワインと推測することができる。そもそも価格が安かったり、大手スーパーが自社ブランドとして販売しているワインは、バルクワインを利用しているケースが多い。