ワイナリーの四季とは
ボードゲーム「ワイナリーの四季」(原題:Viticulture)は、2013年発売されたワーカープレイスメントゲームです。
プレイヤーは、代々受け継がれてきた小さなワイナリーの経営者となり、ブドウ園の運営を行います。ゲームの目的は、ブドウを植えてワインを醸造し、注文に応じたワインを販売することで勝利点を獲得することです。 ワインの出荷だけではなく、ワイナリーによる観光客の誘致や、ワイナリーの訪問者による効果でも勝利点を獲得できる、勝利のルートはいくつもあります。
ワーカープレイスメントとは
ワーカープレイスメントは、ボードゲームの主要なメカニクス(ゲームの仕組み)のひとつです。このシステムでは、プレイヤーは自分の手持ちのコマ(「ワーカー」または「労働者」と呼ばれることが多い)を、ゲームボード上にある特定のアクションスペースに配置することで、様々なアクションを実行します。
ワーカープレイスメントゲームの主な特徴は以下になります。
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ワーカーの配置とアクション実行: プレイヤーは手番にワーカーを1つ選び、ゲームボード上の空いているアクションスペースに置く。ワーカーを置いたプレイヤーは、そのスペースに対応するアクションを実行できます。
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早い者勝ちの要素: 多くのワーカープレイスメントゲームでは、アクションスペースが限られており、一度ワーカーが置かれると、そのラウンド中は他のプレイヤーはそのアクションを選択できなくなります。このため、プレイヤーは他のプレイヤーの動向を読みながら、どのタイミングでどのアクションを行うかを戦略的に考える必要があります。
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資源の獲得と管理: アクションの多くは、資源(食料、木材、石材など)を獲得したり、建物を建設したり、勝利点を獲得したりする。プレイヤーはこれらの資源を効率的に集め、最終的な勝利を目指します。
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ワーカーの管理: ワーカーは通常、各ラウンドの開始時に補充されたり、特定のアクションを実行することで増やすことができる。ワーカーの数が増えれば、1ラウンドに実行できるアクションも増える、その分、維持コスト(食料など)が必要になる場合もあります。
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ワーカープレイスメントは、プレイヤー間の直接的な攻撃要素が少なく、自分の戦略に集中しやすい傾向があるため、幅広い層のボードゲームファンに人気があります。
ワイナリーの四季の魅力
僕はこれまでもいくつかアナログゲームをプレイしてきましたが、ワイナリーの四季には以下の魅力を感じます。
1. ルールがシンプル
1回プレイすればルールと「何をすればよいか」が理解できます。ゲーム性もシンプルです。シンプルですが、ワーカープレイスメントゲームの常として、「あれもやりたい、これもやりたい、しかしやれるのは1つだけ」という優先順位を考えなくてはならず、奥が深いです。
2. ゲームの雰囲気が良い
ボードゲームの中には相手を攻撃したり、他メンバーと結託してプレイヤーの妨害をするゲームもありますが、ワイナリーの四季は(対戦相手がこの選択肢をとりませんように)と祈ることはあれど、基本的には自分が勝利を目指すことに注力する(自分の戦略に集中しやすい)ため、ギスギスしません。
3. 大人のゲーム
まずワイナリーというのが日本人にとっては珍しい。ワイン造りという非日常体験ができるのも面白い、そしてなによりワインを飲みながらプレイするととても盛り上がります。酔っぱらって判断がおかしくなっても、大人なのでそこはご愛敬。ガチでやるよりかは、気の知れた仲間とお酒を飲みながら、あーだこーだ言いつつ遊ぶ大人のゲームです。